山梨県北東部、中里介山の小説で知られる大菩薩峠の登山口に佇む一軒宿(雲峰荘)の裂石温泉。今から1200年ほど前に僧行基が業をしていると、落雷があり石が裂けて温泉が湧出したと云う。雲峰寺の敷地内に湧くことから温泉名の由来ともなった。その裂け目から萩の大樹が生え、十一面観音が出現したという。このあたりの相違が伝説の面白さと云える。また古くから霊泉として知られている。雲峰寺は武田勝頼が天目山で自刃した際、家臣に託した軍旗が隠され今も保存されていることでも有名。雲峰荘は大正時代の開業、収容人数40人の小ぢんまりとした宿。湯は肌がしっとりと潤う美肌の湯で、飲んでも体に良いことから、昔から飲用の霊泉として知られている。温泉の泉質はアルカリ性単純温泉。泉温は27度。温泉の効能は胃腸病、冷え性、病後回復、リウマチ、神経痛、美容効果など。
【開湯日】
1200年ほど前(詳細は不明)
【温泉の泉質】
アルカリ性単純温泉
【温泉の温度】【源泉のpH値】
27度 9.9の弱アルカリ性
裂石温泉 アクセス
●中央道➡︎勝沼IC➡︎R20号➡︎県道38号➡︎R411号経由➡︎17km➡︎裂石温泉
●JR中央本線➡︎塩山駅➡︎バス➡︎大菩薩峠登山口行き➡︎大菩薩峠登山口下車➡︎徒歩5分➡︎裂石温泉
裂石温泉 近くの観光スポット【大菩薩嶺】
日本百名山の一つに数えられる大菩薩嶺は、標高2,057mの山で登山初心者も楽しめる。また中里介山の長編小説「大菩薩峠」で広く知られるようになった。大菩薩の尾根からは富士山をはじめ、南アルプス、乗鞍岳、八ヶ岳、奥秩父の山々など四季を通しての展望は抜群。 桜や桃、スモモの花が咲く4月上旬~中旬頃は桃源郷として知られる。