幕末の嘉永元年(1848年)、志賀高原の森林伐採と植林計画の実地踏査をした、松代藩士の佐久間象山が発見したと伝えられる熊の湯硯川温泉。志賀高原の最奥、標高1700mの所に信州随一の名湯が滾々と湧き出ている。「沓野日記では、手に浸してこれを試むるに、果してよき温泉なり」と記している。手負いの熊がこのお湯で傷を癒したという故事から熊の湯という名前がついたようだ。明治15年(1882年)に山本弥曽吉が宿浴場を設置し、昭和11年(1936年)まで冬季は休業したが、昭和12年(1937年)から通年営業を始め、スキー・ツアー客で賑わうようになった。温泉の泉質は単純硫黄泉など。効能:筋肉痛、高血圧、糖尿病、リウマチ、皮膚病、動脈硬化症など。
【開湯日】
嘉永元年(1848年)
【温泉の泉質】
単純硫黄泉など
【温泉の温度】【源泉のpH値】
68.2度 6.54の中性
硯川温泉 アクセス
⚫️長野電鉄➡湯田中駅➡バス➡約50分(タクシー約40分)➡硯川温泉
⚫️長野道➡信州中野IC➡志賀草津道路➡R292➡志賀高原横手山方面➡硯川温泉
⚫️JR長野新幹線➡長野駅➡バス➡志賀高原行き➡蓮池下車➡熊の湯・硯川行き➡硯川下車➡徒歩約1分 ➡硯川温泉
⚫️関越道➡上信越道➡上越方面➡信州中野IC➡志賀草津道路➡R292号➡志賀高原横手山方面➡➡硯川温泉
硯川温泉 近くの観光スポット【志賀高原ロマン美術館】
円錐の透明ガラスのミュージアムショップ棟と並んでいる楕円形の建物の美術館。建物は黒川紀章の設計で、木造の天井に棒状のスチールを組み合わせて配置された展示室、ランダムな模様のある曲線の壁、高い天井から陽が差し込むと影が映る。美術館では山ノ内町出身の南画家である児玉果亭の作品や、現代ガラス作家・吉本由美子による、ローマングラスなどを所蔵している。ローマングラスは、2000年前のローマ帝国で作られた出土ガラスで、虹色にきらめいているような銀化現象が見られる瓶や壺もある