十和田湖の西北、国道102号沿いに沿って流れる浅瀬石川渓流に湧き出す温川温泉。南八甲田連峰の主峰櫛ケ峰の山裾に位置し、周囲は楓やブナに囲まれ、秘湯ムードが漂う。その歴史は古く、江戸末期から大正にかけて本地で暮らした藤助が浸かった、混浴露天風呂をモデルに造った。また19世紀の終わりころは、杣人(そまびと)たちや十和田湖を探勝する人たちだけの憩いの場所でもあった。昭和4年(1929年)には、吉川英治(1892年〜1962年)が黒石から40キロの道のりを、下駄で歩いてこの温川へ来た記録が残されている。この辺りは川の水がぬる湯になっていたことから温川(ぬるかわ)と名付けられたと云う。温泉の泉質はナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉(低張性-中性-高温泉)。温泉の効能は動脈硬化症・皮膚病・便秘症・神経痛・腰痛・胃腸病など。
【開湯日】
江戸末期と思われる(詳細は不明)
【温泉の泉質】
ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉(低張性-中性-高温泉)
【温泉の温度】【源泉のpH値】
58.0度 6.9の中性
温川温泉 アクセス
●弘南鉄道黒石駅➡︎バス乗換➡︎温川山荘前下車➡︎温川温泉➡︎徒歩1分
●青森空港➡︎バシャトルバス➡︎黒石➡︎バタクシー➡︎温川温泉
●東北道➡︎黒石IC➡︎R102➡︎温川温泉(26km)
温川温泉 近くの観光ガイド【滝ノ沢峠】
青森県と秋田県の県境にある滝ノ沢峠は、黒石温泉郷と十和田湖を結ぶ、鬱蒼としたブナのトンネルを抜けた所にあり、十和田湖の眺望が突然開けた標高698mに位置する。また国道102号と国道454号の合流点にあり、ブナの葉が芽吹く新緑の頃や、黄色や赤などの鮮やかに色づき始める紅葉の時期はさらに美しさを増し、絶好の記念撮影ポイントである。