今から1300年余り昔、体調のすぐれなかった第46代孝謙天皇(女帝)の夢枕に立った白い髭をたくわえた翁が、「甲斐の国、白鳳の深山に諸病に効ある霊泉あり」とお告げがあった。それによって発見したのが奈良田温泉。その後、すっかりこの湯が気に入った孝謙天皇は、病が全快してからも約8年間にわたってこの地に逗留した伝承が残っている。山梨県の西端、早川町にあり、南アルプスの最奥(標高825m)に位置する秘境。湯はあらゆる病に効くことから、御手洗のぬく湯、しょみづ、みょうぞんの湯、長寿の湯、子宝の湯、おぼこの湯、“なの湯など七つもの名を持ち、七不思議の湯として親しまれている。温泉の泉質はナトリウム-塩化物・硫酸塩泉など。源泉の泉温は42.5度。温泉の効能は神経痛、リウマチ、皮膚病、胃腸病、糖尿病筋肉痛、関節痛、五十肩、慢性消化器病、痔疾、冷え性、慢性皮膚病、慢性婦人病など。飲用は糖尿病、痛風、慢性消化器病、便秘など。
【開湯日】
1300年余孝謙天皇(女帝)の時代
【温泉の泉質】
ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉など
【温泉の温度】【源泉のpH値】
49.8度 8.5のアルカリ性
奈良田温泉 アクセス
●JR甲府駅➡︎身延線➡︎静岡/身延方面行➡︎身延駅➡︎バス➡︎早川町➡︎終点➡︎奈良田温泉
●JR甲府駅➡︎バス➡︎広河原行き➡︎終点の広河原➡︎奈良田温泉
●中央道➡︎甲府南IC➡︎車➡︎約100分 ➡︎奈良田温泉
●中部横断自動車道➡︎富沢IC➡︎車➡︎約90分 ➡︎奈良田温泉
奈良田温泉 近くの観光スポット【南アルプス邑奈良田の里】
日本を代表する急峻な峰が連なる南アルプスの麓山に抱かれ、隔絶された早川町最北の地域・奈良田。孝謙天皇にまつわる伝説や焼き畑文化などの民俗風習から、秘境と呼ばれるいる。 源泉かけ流しの湯や歴史民俗の資料館、南アルプスの山々の山岳写真館や地元食材を使った、料理が食べられるカフェや食堂がある。素朴な田舎を体験するには最適。